射出成形金型設計

射出成形金型設計

射出成形金型設計(その8)

射出成形は金型内部の空洞に、溶融したプラスチックを流し込む成形法です。少しイメージしてもらえば理解しやすいと思います。例えば、注射器の先を止めてシリンダーを押すと空気の出どころがないので、シリンダーは圧力で戻ってきます。金型も同様の事が言えますので、ガスベントを設定して、金型内部の空気や、溶融したプラスチックと共に射出されたガスをスムーズに排出できる仕組みが必須になります。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その7)

金型開止めプレートを設置し、操作側にねじ穴を用意して固定する。 入子が大きい(重い)場合は、入子吊り用のネジ穴を設ける。 サポートピンのたわみ量を計算し、0.2mm以内に制限する。 金型の保護のために、小・中型金型では取り付け板に保護足を設置し、大型金型ではキャビやコアのモールドベースにも保護足を設ける。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その6)

入子は射出成形金型における重要な部品で、成形品の形状を決定します。位置決め機構を導入する際には、キャビ側の製品の抜き勾配より小さい角度とすることが重要です。入子がモールドベースより凸の場合は、逃がしを設定して干渉を避ける必要があります。キャビ番号は基準側から整列されており、ナンバーリングされることで金型の問題箇所を特定できます。入子の誤組防止のために、入子に面取りを施し、モールドベースはR形状とします。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その5)

冷却回路のレイアウトは製品のレイアウトや押し出しピンのスペースと共に検討する。 操作側の冷却回路は偶数にし、操作側からの温調機接続を避ける。 冷却回路のニップルは金型の外側に取り付ける。 客先の要望や仕様を優先する。 冷却回路と他の部品との干渉を避ける。 入子には必ず冷却回路を通す。エジェクターピン配置は冷却を優先する。 Oリングは規格品を使用し、内圧設計を考慮する。 Oリングが割りラインに近く、干渉しないようにする。 Oリング周辺に締め付けボルトを設置する。 止め栓同士の距離を考慮し、干渉しない設計にする。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その4)

エジェクターピンの逃がし径を+1mmとすること。 エジェクターガイドブッシュはエジェクタープレート受けで逃がすことで、金型の分解組み立てが容易になります。 滑り止めの加工を施したエジェクターピンを使用することは、成形品のキズやズレを防止するために重要です。エジェクターガイドはバランスよく配置し、適切な数(通常は4本)を設置しましょう。 エジェクターガイドピンはCリングタイプを使用することが推奨されます。 製品レイアウトに偏心がある場合は、エジェクターロッドの数を考慮して設計しましょう。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その3)

サポートピラーの配置にバランスを考慮する必要があります。ロケートリング下のランナーロックピンはスクリュープラグで固定し、スプールの勾配は2度から3度にする必要があります。位置決めブロックの配置やガイドピンの設置にも注意し、リターンバネの逃がしやガイドピン用のエア抜きを考慮する必要があります。ノックピン仕様の場合はバール挿入用の隙間を設けることが重要です。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その2)

金型設計時には、金型レイアウトを客先と合意し、製品やランナーの配置、取り出し方法などを確認する必要がある。断熱板の使用やエジェクタロッドの径・位置・数、取り付け板の厚みや仕様、成形機のシリンダーノズルの仕様にも考慮する。
射出成形金型設計

射出成形金型設計(その1)

射出成形金型の設計は品質に大きく関わり、客先との合議が重要です。収縮率や使用鋼材、材料刻印、デートマーク、タイプ、ショットカウンター、糸引き防止など、様々な要件があることを確認しましょう。設計の不備は余分なコストや品質問題を引き起こす可能性があります。